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2016年9月 3日 土曜日

炎症性腸疾患(IBD)に対する先進医療

こんにちは、武蔵小金井ハル犬猫病院です。

今回は犬の炎症性腸疾患(IBD)に関する研究の御紹介です。

<研究モデル>IBDと診断された11頭の犬に対して他家ADSC(脂肪幹細胞療法)を静脈投与1回行う。

《投与前》IBDの状態について、特別なスコア表を用いて調査

→中等度:5頭、重度:1頭、非常に重度:5頭

(11頭中2頭は腹水有り・11頭中3頭は低アルブミン血症)

《投与後》ADSC投与後2週間で全頭に臨床的回復がみられた。
→消化器症状(吐き気、下痢、軟便)の消失、活動性・食欲・体重の増加。
→腹水が認められた2頭の患者では、6週間後に消失が認められた。

《回復率》
→11頭中9頭は、83.3-100%回復
→11頭中2頭は、69.2、71.4%回復

炎症性腸疾患(IBD)は療法食や内服薬を生涯にわたって続ける必要のある疾患で、中には治療にあまり反応してくれないケースもあります。

今回ご紹介した研究は「脂肪幹細胞療法の免疫調整作用」に期待して行われたものでしたが、非常に良好な結果が得られています。

まだまだ実施数が少ないのでデータの信憑性も高くはないですが、副作用も出ておらず、とても期待のできる治療法だとおもっています。

参考文献:Safety and efficacy of allogeneic adipose tissue-derived mesenchymal stem cells for treatment of dogs with inflammatory bowel disease: Clinical and laboratory outcomes. Vet J. 2015 Dec;206(3):385-90. doi: 10.1016/j.tvjl.2015.08.003. Epub 2015 Aug 7.

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獣医師 鬼木
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投稿者 武蔵小金井ハル犬猫病院